作曲/編曲/作詞/Mix等、DTMに関することを書いていきます

DTMに音楽理論は必要?不要?

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 1.はじめに

すっごい議論をよびそうなテーマをあえて引っ張り出してきました笑
 
音楽制作をしていると、音楽理論の話がテーマになる事があります。
今回は音楽理論について、私なりの考えを書きたいと思います。
 

2.私の音楽理論に対する姿勢

私としては、音楽理論について3つの考え方を持っています。
 
絶対に必要ではないけど、自分の作れる曲を狭めないためにも基礎の基礎は知っておくといい
 
②人によって、また作りたいジャンルによって必要な音楽理論の範囲が変わる
 
③学んでおいて損はない
 
と考えています。

3.DTMに最低限必要な音楽理論とは

2の章で書いた、(1)「自分の作れる曲を狭めないためにも基礎の基礎は知っておくといい」
この基礎の基礎っていうのはどういう音楽理論かというと、
 
・Keyの概念
・メジャースケールの概念
・度数、インターバルについての概念
ダイアトニックコードについての概念
 
この4つです。
 
この4つを知っているのと知らないのでは雲泥の差だと思います。
 
※音楽理論はあくまでも、"音楽を言語化する"みたいな感じなので、小さな頃から楽器を習っていた方などは、感覚的に上記の概念をわかってる方もいます。
 
今回はこの4つを掘り下げる事はしませんが、需要があれば記事にします!
 
次に2の章で書いた、⑵についてです。
 
音楽理論はジャンルによって必要な知識量が変わってくる。
 
どういう事かというと、
例えば、サンプリングを多用するダンスミュージック系とかだと正直そんなに音楽理論を知らなくても、いい曲(いい曲の定義は人によって違いますが汗)が作れたりします。
 
ただ、ダンスミュージックの中でも、Houseというジャンルでは、テンションコードが使われたりもします。
他にもボサノバを作りたい!雰囲気は近いんだけど、なんか浮遊感が足りない・・・という時。それはテンションコードを使っていないのが1つの理由かもしれません。
 
このように、テンションコードを使ったりする音楽はテンションコードとは何か がわからなければ、自分の求めるサウンドに近付けない可能性があります。
 
あとはJazzを作りたいとなった場合はスケールとは何かを知っていなければ中々自分の作りたい音楽に近付いていけないかもしれません。
 
 
つまり、自分がどんなジャンルをやりたいのか?
そしてそのジャンルにはどのレベルの音楽的な知識量が必要なのか
 
これを見極めるのが、大事だと思います。
 
※ジャンルによってレベルが低いとか言っているわけではありません!そこは誤解のないよう。
 
ただこの見極めるってのが難しいわけですよね。
 

4.ジャンルによって必要な音楽知識を見極める方法

どうやって見極めるか、私の考え方を書いていきます。
 
まず、1で書いた最低限必要な知識はどんなジャンルでも必要と私は考えています。
 
この4つの知識を1つの指標にするのです。
 
例えば、スピッツ風の曲作りたいわ〜となったとします。
これ、1で書いた最低限必要な知識を学んだ方はわかると思いますが、4つの知識以外の要素がほぼほぼ使われてません。
 
作りたいジャンルがある、けど中々それっぽいサウンドにならないという場合は、
 
自分の作りたいジャンルの曲を選びます→コピーをしてみます(今回のようにコード表が得られる場合それを利用するのもアリ)→1で書いた理論を照らし合わせる→
 
すると2つに分かれます
 
①1で覚えた理論で補えるジャンル=知識はそれ以上いらない、あとはそのジャンルのインプット量を徹底的に増やす
 
②1で覚えた理論外のことが出てくるジャンル=知識が足りない、インプット量を増やしながら、理論も勉強する
 
こういう風に考えれば、そのジャンルを再現する足掛かりになると私は考えています

5.まとめ

結論的に言えば、私の考えは、

「人によって必要な知識量が変わるし、絶対に必要なわけじゃないけど、基礎の基礎だけは学んでおくと1000000%損はない」

です。

 
音楽理論を学んだ方がいいのか、迷っている方の参考になれば幸いです。
 

コラボ企画 VSX & KICCA

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1.はじめに

今回は宅録お母さんとのコラボで同じみのVSXさんとのコラボ企画をお送りしようと思います。

 テーマはHouse Music

私が以前作った楽曲(深夜の2時間DTMの「テクノポップ」がテーマの時の曲)をVSXさんにRemixしていただき、その制作の流れをまとめていただきました!

元の曲はこちら↓

soundcloud.com

 

そして最後には対談形式で、Dance Mujicの制作に関して日頃疑問に思っている事をぶつけてみました。

 

と、その前にHouse Musicとは何か?についてサラっと書いてみたいと思います。

まずHouseでは、テンションコードがよく使われます。

そして、ループ(キーボードや、パーカッション)を繰り返す事でうまれる独特のうねりが心地よいサウンド。

Kickは4つ打ちが多く、R & Bのサウンドにラテン要素が入ったようなイメージです。

 

それでは上記の説明をイメージしながら、Remixしていただいた音源をお聴きください。

soundcloud.com

 

ビシバシくるタイトなビートがカッコいいですねー!

それでは早速、VSXさんに制作の流れを聞いていきましょう。

 


2.VSXさん的House制作術

2-1.自己紹介

本名Masahiro Suzukiとして、2005年ぐらいからクラブミュージックを中心としたトラック制作を始め、世界の10を超えるレーベル(King Street Sounds、Apt. Internationalなど)から作品をリリース。得意なジャンルはテクノ、ハウス。オーディションを勝ち抜き、国内最大級のテクノ・フェスWIREにも出場経験有り。数年制作活動を休止していたが、みなさんご存知、#宅録お母さんとのコラボ曲で復活!今後もガンガン制作予定!!

 

さて、今回はリハビリがてら 笑  ゆいさんの人気曲「深夜の2時間DTM用 テクノポップ 」をハウスに味付け。これマジで2時間で作った??とビビりました。メロディーと展開、大好きです。

 

今回のノウハウ、全て我流ですが、世界的ハウス・レーベルKing Streetのオーナー、Hisa Ishiokaさんに何度もデモ曲を提出するたび、ダメ出しをくらって磨き上げたものですので、自信があります 笑。

2-2. Rythm制作

ではまず、私が何の音を加えたかというと、「ループ」です。

クラブ・ミュージックは踊らせてなんぼなので、「グルーヴ」が肝ですが、ループの選び方で万能調味料のごとく、曲にグルーヴを出す事が出来ます。

 

今回私が選んだのは、キック(バスドラ)が入っていない「いかにもハウス」な、ハイハットとパーカッションが軽快なコンビネーションのループ。

 

 

これを加えるだけで、ソレっぽい雰囲気になるから不思議ですね。

 

さて、次はキック、ハイハットなどの基本となるリズムの打ち込みです。

ここでも、音色選びは重要です。そう、いかに「踊れる」かですから。

加えて、ファッションのようにトレンドが移り変わるクラブ・ミュージック、イマっぽい「ハウス」の音色ということで、今回は以下を選びました。全て、「Korg Gadget」にある「London」のプリセット音源です。

 

キック=いかにもシンセで作ったような、TR-808系ディケイ長め、アタック強めの音

ハイハット=TR-909系。いつの時代でも使われるスタンダードな音

スネア=こちらもハイハット同様TR-909系

クラップ=ディケイ短め、切れ味重視の音

 

上記のドラム・キットで、スタンダードなハウスのリズム・パターンを打ち込みます。

 

 

ここでちょっとしたテクをひとつ。

よく聴いてもらうと分かりますが、2拍目ではクラップが、4拍目ではスネアが鳴っています。ヨーロッパのプロデューサーがよくやってるテクニックですが、単調になりがちなリズム・パターンの中に、ある種のサプライズを入れる事で、聞き手に新鮮味を与えることが出来ます。4拍目だけ、短いホワイトノイズを鳴らすとかも、良く使われるテクですね。

 

2-3.Bass

さて、次はベースですね。

こちらも「踊らせる」には重要な要素。鉄壁のリズム隊を作らなければなりません。

ベースもやはりトレンドがありますね。最近は、シンセのレゾナンスが効いた、パーカッシブな音色が良く使われています。

打ち込みにあたって意識すべきは、キックとのコンビネーション。

今回はこんな感じに打ち込みました。

 

2-4.飾りつけ&ウワモノ

さて、ここまで来ればほぼ「ハウス」という形に仕上がりました。

最後は料理における「盛り付け」ですね。ハウスらしく、飾ってみたいと思います。

 

まずはSE、フィルイン編

小節アタマに「シューン」みたいなSEや、クラッシュシンバルを足すことで、曲の盛り上げを演出します。持論ですが、こういう小技の活用 or notで、プロとアマの差が出ると思っています。曲にも表情が出てきますよね。且つ、小節終わりのスネアオカズ挿入。単純に16分打つだけで、メリハリが生まれますので、面倒くさがらずに 笑、やりましょう。

 

 

次に上モノ編

まずは軽いシンセのリフ。みなさん、数年前、ちょっとしたハウスブームがあり、「乙女ハウス」なんて言葉が生まれたのご存知ですか?アーティストだと、

Kaskade | Disarm You ft Ilsey (Official Audio) - YouTube

とか、

Studio Apartment - One true love 【PV】 - YouTube

とかですね。

ハウスは「ループの快感」が魅力の1つだと思うので、コード進行に合わせた複雑な旋律よりも、キーに合ったシンプルなフレーズのほうが合う、と思っています。

ということでシンセはこんなフレーズ。

 

次に、ハウスといえば、という感じで伝家の宝刀「白玉ストリングス」ですね。これをシレっと加えることで、何ということでしょう、ハウス独特の「おミズ感」が出ますね 笑。特に歌モノでは、雰囲気をゴージャスに演出する効果もあります。

 

2-5.Mix

そして最後に、ミックス編

今回は細かいミックスの手法については言及しませんが、ハウスにおける「コンプレッサー」の活用は、私は各楽器と同じように重要なものと捉えています。

特にリズム隊への効果は抜群ですね。

今回は、リズム、ベースをバスチャンネルに出力し、そこへコンプをかけました。

sleepfreaks-dtm.com

↑の事ですね。(菊花)

 

パラメータは、以下くらいのセッティングが私は好みです。

Ratio:2:1、Thresh:深め、Attack:短め、Release:長め

加えて、ほぼ同じセッティングで浅めのトータル・コンプかけてます。

 

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文字で表現すると難しいですが、「ドン・チ・ドン・チ」のような4つ打ちの場合、「ドゥン・シャッ・ドゥン・シャッ」へ音を立体的に変えるというか 。。。笑 オレ何言ってんだろうw

 

まー!とにかくクラブ・ミュージック独特のダイナミクスを生むためにはコンプレッサーは不可欠!だと思うわけであります。

 

というわけで完成したトラックがこちら!

ここまで作業時間1時間ですが、我ながら「ハウス」らしい仕上がりになったのでは、思います。

 

 


3.対談

以上が、VSXさんに書いていただいた記事になります♪

 

大変丁寧にお教えいただき、ありがとうございました!

実は私はDTMを始めるまで、Dance Musicというジャンルを聴いたことがなく、存在すら知らなかった人間なのです。

私のようにDance Musicに全身が浸かり切っていない方も、もう頭の先までドップリ使っている方も、本場仕込みのVSXさんの制作過程を知ることができて、良い刺激になったんじゃないかなと思います♪

以下からは質問形式でお送りします!

 

個人的に聞きたい点と、読んでいる方もここは気になるんじゃないか?!という部分を集めてみました。

 

Q1.文内にもありましたが、クラブミュージックは流行の変化がとても早いですよね。

VSXさんはどこでこういう流行をキャッチしていますか?

やはり実際にクラブなどに行って肌で流行を感じているのでしょうか?(私なんかはクラブに1回も行った事がありません汗)それとも、音楽配信サイトなどを利用して情報を仕入れているのでしょうか?

 

→クラブ・ミュージックの配信サイトの老舗で、Beatport.comというサイトがあります。かれこれ、15年ぐらいはシーンを牽引する存在になってるのですが、ここのチャートをチェックすれば、世界のトレンドが掴めます。私も本名の「Masahiro Suzuki」で配信してるので、よろしければチェックを 笑

クラブで実際に体験出来ることと言えば、現場のサウンド・システムの「鳴り」が体験出来ることが挙げられます。私の曲も現場で流れることがありますが、ちょいノリが足りないとか、反省点を次作に活かす事があります。音の迫力を体で感じるためにも、一度クラブ体験されることおすすめします!

 

Q2.ダンサブルなグルーブを得るためのテクニックとして、ポツポツと耳にするのが、スウィング率をいじるというのがありますよね。

私はダンスミュージックでは、まだやった事がないのです。

VSXさんは、普段ダンスミュージックを作る際にスウィング率はいじられてますか?

 

→めちゃめちゃ良い質問です。今回の講座におけるリズム・プログラミングでは特にスウィングさせてませんが、使ったリズム・ループが若干揺れてますので、跳ねたグルーヴになっています。スウィング率で言えば、私はよく50〜60%ぐらいにして、自然なノリを出しています。これを100%にすると、ブルーノ・マーズの「Finesse」のようなシャッフル全開状態 笑 になります。やっぱ使い方次第ですね。

 

Q3.数あるハウスミュージックの中でも、コレはオススメ!!という曲を教えてください。

特にVSXさんが大きな影響を受けた曲だと嬉しいです。

 

→ ハウスで言えば、パッと思いついたのがKimara Lovelace 「I Luv You More (D`Ambrosio mix)」です。メロディも綺麗で、ハウス制作におけるベーシックなノウハウが詰まった、お手本のような曲です! 

 

Q4.ドラムキットの作成の時の「2拍目はスネアに、4拍目はクラップに」「4拍目のスネアだけホワイトノイズに変えてみる」といったテクニックのご紹介、こういうTips的なものは私はもちろん、このブログを読んでくれている方も大好物だと思います♪

ちなみに・・・もう一点いつもVSXさんが取り入れているテクニック、もしくは意識している点などがあれば、読者さんのために出血大サービスしていただけないでしょうか?笑

 

→色々あります 笑。まずパッド・シンセ系の音を入れると全体がのっぺりした印象になってしまうので、サイドチェインコンプでキックの信号に反応するようにセッティングし、音を波立たせる。とか、

サイドチェインを使用したグルーブテクニック

 プラグインの歪みが不自然に思ったら、ギターアンプを通した音をマイク録りするとか(アンダーワールドの「Born Slippy」のキックは実際こうやって作られたそう)、コンプとリバーブのプラグインにはお金惜しまないほうがいいとか 笑

いろいろありますが、それは今後の機会でお話出来ればと思います!



以上、VSX×KICCAの「ハウスの作り方講座」でした!!

 


 

www.soundhouse.co.jp

VSXさんと宅録お母さんがコラボした楽曲が、現在Soundhouse様主催の「音魂祭り2018夏」にて、一般投票を開始しています。

応募総数300曲以上の中から、現在第一次選考を勝ち残り、50組に入っている模様!

投票は6月30日まで、毎日1票投票が可能です。

 

私も推しメンのお二人なので、是非是非ご投票いただけると嬉しいです(*^^*)♪



 

 

 

私的「深夜の2時間DTM」制作術

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1.はじめに

今回は、深夜の2時間DTMに参加するにあたり、

・どうやったら時間内におさまるのか

・テーマに沿った曲を作るにはどうしたらいいのか

この2点について、「翼をイメージした曲」の回の時間経過ごとの私なりの作成方法を混ぜながら書いていきます。

 

今回はあくまでも、具体的な制作方法ではなく、どうやったら深夜の2時間DTMに参加し、音源をアップロードまでもっていけるかということに焦点をあてた記事になります。具体的に制作方法が知りたい場合は過去記事→

私的「ボサノヴァ」の作り方(深夜の2時間DTM) - 菊花ゆいの備忘録的なアレ

 

私的「昭和時代をイメージした曲」の作り方(深夜の2時間DTM) - 菊花ゆいの備忘録的なアレ

 

これらをご覧くださいまし。

 

 ちなみに今回のテーマ「翼をイメージした曲」の回の音源を。

soundcloud.com

 

また、最後には私が2時間DTMに初参加した時にお蔵入りになった曲をのせています。笑

今回書く内容を実践して、ここまで成長したというのを感じてもらえれば幸いです。

 

2.テーマ発表(21:00〜22:00)

深夜の2時間DTMはテーマ発表が開始時刻よりも1時間早い21:00にあります。

まずなるべく早くテーマを確認しましょう!!

 

(私はだいたいこの時間帯に入浴時間がかぶるので、お風呂の中でテーマを確認します 笑)

 

テーマを確認したら、テーマからさらにテーマを絞りましょう。

どういうことかというと、例えばテーマが「翼」だったとします。

翼という漠然としたテーマでは、作曲がしずらいのは当たり前です。

 

そこでより具体的に、○○の翼という風に自分で決め打ちします。

 

例えば、○○には、天使とか、悪魔とか、鷹、とか色々入れられますね。

私はここで、鷹の翼をイメージした曲を作ろう!!と決めました。

 

具体的なテーマが決まったら、アートワーク探しの旅に出ます。

アートワーク素材でオススメなのはこちらです。

www.ac-illust.com

 

このアートワーク探しにより、さらに具体的な鷹の翼のイメージを絞って行きます。

 頭の中にあるぼんやりとした鷹のイメージを、視覚的に捉える事により、より方向性が固まります。

(一口に鷹といっても、 木に留まっている鷹や、飛び回っている鷹、獲物を捉えようとしている鷹など色々ありますよね。そこを明確にしていくという事です。)

 

 

私はここで一枚の躍動感のある鷹の画像を見つけました。

 

そして、戦闘中の鷹の翼、躍動感のある翼を作ろうと決めました。

 

ここで、戦闘中の鷹の翼を表現するにはどうしたらいいのか音楽的な面で考えていきます。

私の中では、

戦闘中=攻撃的

鷹=疾走感

というイメージがあります。

 

さらにいうと、

攻撃的

疾走感

を出すにはどうしたらいいのか・・・

 

①疾走感→ドラムンベース

②攻撃的→ディストーションサウンドや、歪みサウンド

 

というのに至りました。(ここは普段から色々なジャンルを聞いて、自分の中で引き出しを増やしておく事が重要だと思います。)

 

中々思いつかない場合は、21:00~22:00までの時間でiTunesやSoundCloudを聴きあさりましょう!

 

3.DAWの立ち上げ(22:00〜23:30)

 3-1.リズム隊の打ち込み

いよいよDAWを立ち上げていきます。

 

私が2時間DTMで曲を作る際は、大きく分けて2つのやり方があります。

①Keyとコード進行を決める→リズム隊を打ち込む→メロディ→ウワモノ系

②リズム隊を打ち込む→Keyとコード進行を決める→メロディ→ウワモノ系

つまり、コード進行を先に作るか、リズム隊を先に打ち込むかの違いです。

 

今回は、②の方法(リズム隊を先に打ち込む)を選択していきます。

なぜなら前項でイメージ固めをした際に、テーマである「翼」(戦闘中の鷹の翼)を表現するには

ドラムンベース(疾走感)というキーワードがでていたからです。

 

つまりドラムンベースの重要度が、コード進行よりも高いと考えたからです。

 

これがもし、暗闇の中たたずむ鷹にしようと決めていた場合、

①暗闇→マイナーキー、マイナー系のコード進行

②たたずむ鷹→なるべく静かなアレンジ、空間を大事にする

 

みたいな感じの2本柱を立てたと思います。

その場合、重要なのはコード進行になってくるので、①の方法(Keyを先に決め、コード進行を作る)から入っていきます。

 

それでは、ドラムンベースを打ち込んだら、次にコード進行を決めていきます。

 

3-2.コード進行を作成 

今回は特にコード進行に重要性を感じなかった&ウワモノやSEで遊んでいきたかったので、コード進行はほぼほぼワンコードです。

(傾向として、ワンコードの場合制限があまりないので、ウワモノの自由度が高くなります。)

 

コード進行が決まったら、②(攻撃的)の表現を絡めていきます。

攻撃性を出すには、ディストーションサウンドなどの歪みサウンドを入れていこうという風に決めていたので、エレキギターをチョイスしていきます。

 

疾走感が出るドラムンベースに合うように、パワーコードで「ヅンヅンヅンヅン」と、迫り来る感じを出していきます。

 

3-3.メロディを打ち込む

今回はインストの曲なのでメロディらしいメロディはなしです。

 

3-4.ウワモノ、SE系

ここまでで、土台(ドラムンベース&パワーコード)での打ち込みが終わっています。

あとは、 効果音や遊びを加えていきます。

例えば、今回で言えば、ハーモニクスや風の音、チョーキング、シンバル音などです。

ここは正直センスになるので(私が一番苦手なところ(-_-;))日頃から色々な曲を聴く、あとはプリセットの音色を把握しておくのが大切ですね。

 

4.ミックス(時間があれば。23:30~24:00)

 最後にMixをしていきます。

が、正直深夜の2時間DTMはMixする時間ないと思ったほうがいいです。

 

なので、作りながらある程度音量バランスを整えておくのが吉です。

あとは積極的な音作りをこの時間に行います。

今回はギターのパワーコードが歪ませただけだとドラムンベースに馴染まなかったので、フランジャーをかけていくという作業を行いました。

あとは各パートにリバーブをかけ、パン振りをして終えました。

 

5.補足

最後にもう1つオススメの制作方法があります。

 

それは深夜の2時間DTMでは、自分なりに縛りを入れてやるのがオススメということです。

 

どういうことかというと、

・今回はバンド形式で曲を作ってみよう!

・厳選したプリセットのみで作ってみよう!

・1つのシンセのみで作ってみよう!

 

 

などなど、自分なりの枠組みを作ると0の状態から選択しながら作成するよりもうんと制作スピードがはやくなります。

1つのシンセのみで作るとなれば、いちいち他の音源を立ち上げあれこれ試す時間もいらなくなりますし、バンド形式となったら大体使う楽器は限られてきますよね(ドラム、ベース、ギター、キーボードのように)

その分制作の内容に全精力を注げるわけです。

 

完全な自由ほど難しいものはない

完全な自由ほど難しいものはない

完全な自由ほど難しものはなry

 

大事なことなので3回いいました。

6.まとめ

いかがでしょうか。

以上が私なりの深夜の2時間DTMの制作術です。

 

ここで1つ、私が2時間DTMに初参加した時にお蔵入りになった曲をのせます!

soundcloud.com

これです。笑

テーマは、「生命の誕生をイメージした曲」でした。

この時はここまでもっていくのに2時間くらいオーバーしました。

しかも最後ちゃんと終われてないし(笑)

 

作成方法としては、何もイメージが固まってない段階でDAWを立ち上げ、打ち込みながらなんか浮かんで来ればいいな〜ってスタイルでやっていました(^_^;)

 

 これらのことからわかるように・・・

・どうやったら時間内におさまるのか

→DAWを起動する前に、骨格を頭の中で固める(紙に書き出してもいいですね)

→自分なりに縛りやルールを設け、あえて自由を制限する

・テーマに沿った曲を作るにはどうしたらいいのか

→連想ゲーム方式で、テーマから発想を広げていく

例:テーマ「翼をイメージした曲」→鷹の翼をイメージした曲→戦闘中の鷹の翼をイメージした曲→攻撃性、疾走感を出していこう→攻撃性ならギターの歪みサウンド、疾走感ならドラムンベース

 

大事なのはこれです!

 

 

以上、制作の参考になれば嬉しいです。

ではまた(´∀`*)!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私的「ボサノヴァ」の作り方(深夜の2時間DTM)

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1.はじめに

深夜の2時間DTMで作った「ボサノヴァ」について、作り方が知りたい!とリクエストがあったので、ぽろぽろと書いていきたいと思います!

 

まず私が作った曲を・・・

「ボサノヴァ」を表現するのに、一番手っ取り早く、そしてマストなのは定番のリズムパターンです。

 

この定番のリズムパターンをギターで弾くだけで、もうあっという間にボサノヴァ風になります。

さらに、パーカッションを加えたり、テンションを加えたりすれば、ボサノヴァ風から、ボサノヴァ!になります。

 

今回はこの定番のリズムパターンを中心に記事を書いていこうと思います!


2.ボサノヴァの基本

2-1.音色について

まずボサノヴァでは通常アコースティックギターが使われます。

更に言えば、アコースティックギターは大きく分けて2種類あります。

 

①フォークなどで良く使われるスティール弦が張られているタイプのギター

 

②クラシックなどで良く使われるナイロン製の弦が張られているタイプのギター

 

です。

一般的にアコースティックギターというと①を指しますが、

ボサノヴァでは、のナイロン製の弦が張られているタイプのギターを良く使います。

音色の特徴として、②の方が、丸い音がします。

 

ボサノヴァにより近づけたい場合は、GM音源でいうと25番Acostic Guitar(nylon)を使用しましょう!

今回の私のギターもGM音源の25番を使っています。

他にも、クラシックギターやガットギターと検索すれば音色が見つかるかと思います。


2-2.定番のリズムパターン

分かりやすいようにギターのみの音源を・・・

こういうやつです。

これを弾くだけでもうボサノヴァですよね。

その証拠に・・・ボーカルとギターのみの音源を・・・

いかがでしょうか。※歌が下手なのは気にしたら負けですからね!

 (ベロシティを調整したらもっとそれっぽくなりそうですね。)

 

具体的な作り方なのですが、まず2小節分打ち込んでみましょう。

パターン①

「ダッダーンダッ、ダッダッ ダンーダッ」

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ポイントは、黄色で色がついている部分

3拍目の頭でベース音を弾きます。これにより独特の「ン」が手に入ります。

 

そしてもう一点、シンコペーションを使います。2小節目の頭の音を1小節目の4拍目裏にもってきます。青い「ダッ」の部分です。

 このシンコペーションを使う事で、ボサノヴァらしさがぐっとでます。

 

次にもう2小節分打ち込んでみましょう。

 

パターン②

「ダッダーンダッ、ダッ ダーダ ダー ダー」

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パターン①と比べると、最初の1小節分はリズムが同じですね。

2小節目だけ変えた感じです。

 

先ほど述べたポイント2点も含まれています。

 

そして、この二つを結合します!

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 4小節をひと固まりのリズムパターンだと考えて下さい。

 

このリズムパターンで、自分でコード進行を変えればボサノバらしいギターになります。

 

このように定番リズムをギターで刻むとボサノヴァ感がでますが・・・実はボサノヴァはもっと奥深い

次項からはボサノヴァのおすすめ曲を上げながら、ポイントを書きたいと思います。


2-3.ボサノヴァ研究

 ①小野リサさん

 

 

ボサノヴァの超定番曲を、小野リサさんがカバーしています。

ボーカル+ギターで定番のリズムを弾く+パーカッションがキモになっていますね。

 

ギターの定番リズムは、私が載せたやつと若干違いますが、応用としてこの動画のように弾いたりもします。

2-2で記述したパターンを打ち込めるようになったら、自分でちょっとずつアクセントの部分を変えたりしてトライ&エラーを繰り返して刻みのオリジナルパターンを作ってみるといいと思います♪ 

 

②Sotte Bosseさん

Sotte Bosseさんは、Jpopをボサノヴァアレンジでカバーすることで有名です。

オリジナルも出しているみたいですが、カバーのイメージが個人的には強いです。

 

この曲では、ラテンの要素を多めにしているようですね。(元々ボサノヴァはラテン音楽とも呼ばれているようなので、こういう賑やかな感じにしたい方はラテン音楽を勉強してみるといいかもしれません)

1曲目にあげたような典型的なボサノヴァもいいですが、Sotte Bosseさんのようなちょっと現代風なボサノヴァもいいですよね~♪

 

Sotte Bossaさんが気になる方はこちらから↓

 

    

 

この2枚は私も持っていて、お気に入りのCDです!


3.まとめ

 

深夜の2時間DTMの「ボサノヴァ」の回の音源を20曲分聴いてみました。

すると、

①定番のパターンを刻むコード楽器

20曲中

ギターが12曲、シンセ音が1曲、エレピやキーボード系が4曲、定番パターンを刻まないものが2曲

 

②パーカッション

20曲中

18曲が入っていました

 

③メロディの音色

これは結構自由で、

管楽器、ピアノ、木管楽器、アコーディオン、歌、シンセ音、マンドリン等々

 

④ウワモノ系
③のメロディで書いた楽器を使ったり、シタールを入れたりという方がいらっしゃいました。


ちなみに私はコード楽器はギター、パーカッションいれて、leadは歌、ウワモノはストリングスで作りました。

 

以上の事から、

ボサノヴァらしくするには、定番パターンをギター(キーボード系もあり)で弾く!そして、パーカッションを入れる

という事は間違いないと思います。

 

まずは、2-2で書いた定番のリズムパターンをマスターして、ボサノヴァ曲を作ってみてください♪

 

需要がありそうだったら、そのうちテンションパーカッションの入れ方についても書くかもしれません。

 

長々とお読みいただきありがとうございました!(^^)!

 

 

 

 

私的「昭和時代をイメージした曲」の作り方(深夜の2時間DTM)

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1.はじめに

深夜の2時間DTMで作った「昭和時代をイメージした曲」について書いていきたいと思います。

私的「昭和感」の出し方ってやつです。

 

まずは私の作った曲をお聴きください!※歌がひどいのは気にしたら負けです。

「昭和時代をイメージした曲」ってテーマが出た時に私の中では、一番最初にラジオ風の音質を思い浮かべました。

EQでいうとバンドパスフィルターかけたような音ですね。

 

あ、ちなみに参考までにsleepfreaksさんの動画を。

sleepfreaks-dtm.com

こういうサウンドです。

 

だけど私の作った曲は、こっち系じゃないですね。何故か!それは・・・

ただ単にシンセを使いたかったからです。笑

 

もし生音で作るってなったら、上記のような加工で昭和歌謡を作っていたと思います。

 

今回の記事は、どちらの系統(生音系でも、電子音系でも)でも使える「昭和感」のアイデアを書いていきます。

2.具体的な作成方法

2-①コード進行について

昭和歌謡はマイナーキーのものが多いです。

例えば、昭和歌謡の有名どころ

 

全てマイナーキーです。

なので、昭和感を出すにはまずマイナーキーで作るといいと思います!

 

で、あとコード進行のポイントはV7→Im(Key=Am ならばE7→Am)を取り入れると、マイナー感がより強く出ます

上記に述べた曲も必ずこの進行がどこかに入っています♪

 

2-②メロディについて 

 

メロディはキャッチーにしたいのであればペンタトニックスケールを使いませう。

私の作った曲は、ペンタトニックスケールのみで作っています。

 

2-③フレーズとしてのポイント

昭和歌謡はイントロが特徴的です!イントロを流した途端、あ、この曲だ!ってわかるような破壊力を持っています。

例えば

 

これなんかめっちゃハイカラ。

 

 

ギターでイントロを弾くことが多いですが、私の中ではシンセのみで作ろうと思っていたので、シンセでリフっぽい何かを弾きました。

 

2-④歌詞

昭和歌謡感を出すには、歌詞も大切!

ちなみに私の作った歌詞は、


斜めからの あなたの仕草が

きらめいてる ミラーボールみたい

 

どこの誰か 知らなくていいの

近付いたら 全てわかるでしょ

 

さあ さあ 踊ろう Come Dance Baby

さあ さあ 踊ろう Come Dance Baby

さあ さあ 踊ろう Come Dance Baby

さあ さあ 踊ろう Come Dance Baby


になるんですが、ポイントとしては、

昭和歌謡は「〜なのよ」とか「〜だわ」とか「〜だな」とか「〜なのさ」

的な口語が多いです。

 

2ー①で出した曲もそういう部分が多々見られます。

これは最近のJ popではあまり見られないですよね。昭和の特徴かなーと思います。

なので、昭和歌謡を作る際はこれらの口語を歌詞にポツポツ入れてみるといいんじゃないかなと。

 

3.まとめ(制作エピソード)

実は制作を開始して、1時間半たったあたりで、家族が部屋に入ってきて

第一声で、「これ、昭和歌謡よりサカナクション寄りになってない?」って言われてめちゃくちゃ焦りましたww(その時は歌入れもしていなくてメロディもシンセでなぞっている状態でした)

その後歌詞を考えて歌入れをして微調整して聴いてもらったら、昭和歌謡になってる!っていわれましたが・・・。

ということで歌詞の要素って大きいですね。

 

あとサウンド的にもどこかが似ているのかな〜なんて思って色々と調べたらサカナクションのメロディって結構ペンタが使われているらしいです。

ペンタ+シンセサウンドがサカナクションっぽさを醸し出してたのかもしれませんね。

 

今度はペンタについての記事を書いてみるのも面白いな〜なんて思いながら今回の記事は終わりにしたいと思います。